岩手県の刑法犯少年が令和以降最多の194人に達する
昨年、岩手県において刑法犯で県警察に摘発されたり補導されたりした少年の数が194人に上り、令和時代に入ってから最も多くなったことが県警のまとめで明らかになりました。前年と比較すると19人増加しており、深刻な状況が浮き彫りとなっています。さらに、飲酒や喫煙などで補導された「不良行為少年」も978人と、こちらも直近5年間で最悪の水準に達しました。特に、進学や就職を迎える春の時期は、生活環境の大きな変化に伴い、少年たちが非行に走りやすくなる傾向があると指摘されており、県警は警戒を強めています。
刑法犯少年の内訳と特徴
県警人身安全少年課によりますと、刑法犯少年194人のうち、窃盗や傷害などの罪を犯した14歳以上20歳未満の「犯罪少年」が118人で、前年より25人増加しました。一方、14歳未満の「触法少年」は76人と、6人減少しています。再犯者率は24.6%と、2.0ポイント上昇し、継続的な対策の必要性が示されています。
犯罪の内訳を詳しく見ると、万引きが70人と最も多く、自転車盗が17人など、非行の入り口とされる「初発型非行」が半数を占めました。学年別では、中学生が53人で最多となり、小学生51人、高校生49人と続いています。
不良行為少年の実態と福祉犯被害の増加
不良行為少年については、喫煙が444人と全体の45.4%を占めて最多となり、深夜徘徊が221人、飲酒が128人と続きました。学年別では、高校生が298人で最も多かったことが報告されています。
一方で、児童買春や児童ポルノなど「福祉犯」の被害に遭う少年も増加傾向にあり、昨年の被害少年は56人に上りました。そのうち約3割が、SNSなどをきっかけとした被害だったとされています。
長期的な傾向と県警の取り組み
刑法犯少年の数は長期的に見ると減少傾向にあり、2021年には119人と戦後最少を記録しました。しかし、新型コロナウイルス感染症の行動制限が緩和されて以降は、増加傾向に転じていることが指摘されています。
県警は、少年の非行防止や健全育成に取り組む「スクールサポーター」として県警OBらを任命したり、非行少年の立ち直りを支援する「少年サポート隊」として県内の大学生に活躍してもらったりするなど、啓発活動に力を入れています。
春の変化に伴う注意喚起
県警人身安全少年課は、「春の年度替わりは、子どもたちにとって大事な時期となります。将来のことを考えて、自らの行動には十分気をつけてほしい」と、少年たちに対して呼びかけています。進学や就職といった生活環境の変化が非行リスクを高める可能性があるため、家庭や学校、地域社会との連携が一層求められる状況です。



