埼玉県はこの夏、県内に在住または在学する中学生・高校生を対象とした保育体験イベント「こどもの笑顔に出会う!中高生わくわく保育体験3days(スリーデイズ)」を初めて実施する。募集人数は約1000人で、受け入れ施設は約170カ所に上る大規模な催しとなる。保育士の仕事の魅力を実際に体験してもらい、将来の保育士確保につなげる狙いがある。
イベントの概要
イベントは、7月に県内3カ所で事前説明会を開催し、保育のやりがいや子どもとの関わり方のコツを学ぶ。その後、夏休み期間(7月21日~8月31日)中に、連続3日間、県内の保育所などで実際に子どもたちと触れ合う保育体験を行う。参加費は無料で、申し込みは特設サイトから受け付けている。イベント名や「埼玉県 保育士体験」などで検索できる。締め切りは6月12日。
保育士不足の現状
県によると、県内の指定保育士養成施設の入学者数は2019年の2347人から減少を続け、2025年には1333人まで落ち込んだ。また、保育の公定価格に基づく東京都との給与格差もあり、県南部を中心に保育士の流出が続いている。県の「こども・若者計画」では、2029年に保育士4万2457人が必要と見込んでいるが、2025年度末時点では3万8413人にとどまっている。年間1000人の補充が必要となる計算だ。
中高生へのアプローチ
保育士を目指す学生へのアンケートでは、保育士になりたいと思った時期が中学・高校時代であると回答した人が6割を超えた。また、約3人に1人が保育所などでの職場体験をきっかけに挙げている。大野元裕知事は「保育の仕事の意義ややりがいを伝えることで、将来の進路選択のきっかけにしてほしい」と期待を寄せている。
この取り組みは、中高生に保育の現場を体験してもらうことで、将来の保育士不足解消につなげる重要な施策として注目される。



