経団連が政府に提言 複数年度予算と独立財政機関の設置を求める
日本経済団体連合会(経団連)は2026年4月13日、政府が進める「税と財政、社会保障の一体改革」に関する具体的な考え方を公表しました。同団体は、持続可能な経済社会を実現するためには「投資牽引型経済」への転換が不可欠であると強調し、経済財政運営の抜本的な見直しを強く求めています。
中長期視点に立った複数年度予算の必要性
提言では、財政健全化を達成するためには、政府以外の部門が投資超過の方向に向かう必要があると指摘。企業の役割の重要性を改めて認識し、「投資牽引型経済は、持続可能な財政や社会保障制度の前提条件である」と明確に位置づけました。
経済財政運営に関しては、政府が長期的な投資計画や規制改革の方向性を示すことで、民間企業の予見可能性を高めることが重要だと主張。予算編成のプロセスにおいては、将来ビジョンを官民が共有した上で、「『歳出の目安』に基づくシーリング(概算要求基準)を見直し、複数年度の予算を定め、各年度の当初予算で適切に措置すべきだ」と具体的な方針を打ち出しています。
独立財政機関の設置による透明性向上
さらに、財政運営の透明性と客観性を確保するため、独立した財政機関の設置を提言。政府の財政政策を中立的に評価・監視する機関を設けることで、財政規律の強化と国民の信頼確保を図るべきだとしています。
経団連は2040年を見据えた「公正・公平で持続可能な経済・社会」の実現に向けた提言を2024年末に発表しており、今回の提言はそれに沿って昨年秋から継続的に検討を重ねてきた成果です。小堀秀毅副会長(旭化成会長)は同日、東京都千代田区で記者会見を開き、税制と財政、社会保障を一体として改革する必要性を訴えました。
提言の背景には、少子高齢化の進展やグローバルな経済環境の変化に対応し、日本の経済基盤を強化するという強い危機感があります。経団連は、政府がこれらの提言を真摯に受け止め、具体的な政策に反映させることを期待していると表明しています。



