木曜昼の風景が再び 自民党旧派閥メンバーが会合を活発化
国会開会中の木曜日の昼といえば、かつては自民党の派閥がそれぞれ例会を開き、議員が集まって食事をとる恒例の光景があった。しかし、裏金問題を受けて2024年以降、麻生派を除く各派閥の解散が相次ぎ、この伝統的な習慣は一時途絶えていた。ところが最近、再び木曜昼に旧派閥を核としたメンバーが集まり始めている。実利を求める動きが背景にあるとみられる。
岸田派と茂木派がそれぞれ会合 トップ級も参加
4月9日昼、国会内の会議室では旧岸田派の中堅や若手議員、約25人が集まった。メニューはとんかつ定食やステーキなどから選ぶ形式で、普段は会合に出ない岸田文雄元首相もこの日は出席。岸田氏は「こういう集まりを大事にしてください」と参加者に呼びかけたという。
同じ時間帯、別の会議室では旧茂木派の中堅若手議員ら約20人が顔を合わせた。こちらも珍しく茂木敏充外相が参加し、イラン情勢について語った。議員らはサンドイッチを食べながら茂木氏の話に耳を傾けた。
麻生派は継続 新グループも相次ぎ誕生
唯一存続する派閥である麻生派も、都内の事務所で例会を開いた。さらに、4月に立ち上がった武田良太元総務相を中心とする旧二階派のグループが勉強会を開催。旧安倍派の当選同期の若手議員らも国会内で昼食をともにするなど、木曜昼に集うグループが複数存在している。
かつて派閥の例会は慣例的に毎週木曜の昼に開かれてきた。領袖とされる有力議員があいさつし、議員同士の情報交換の場として機能。同じ曜日に開くことで、他の派閥との「掛け持ち」を禁止する効果もあった。
裏金問題で一旦途絶えたが 実利求め復活の動き
裏金問題を機に多くの派閥が解散し、木曜昼の例会は麻生派だけとなっていた。しかし、徐々に旧派閥メンバーを中心にグループが形成され、昼会合の復活が目立っている。旧派閥の有力議員らが、政策調整や情報共有、人脈構築といった実利的な目的で集まるケースが増えているようだ。
この動きは、派閥という形式ではなく、実質的なネットワークとしての機能を維持しようとする試みとみられる。与党内での影響力維持や政策形成プロセスへの関与を目的とした、新たな「実利集団」の形成が進んでいる可能性がある。



