自民党と公明党は、今夏の参院選に向けた選挙公約に、「新しい資本主義」の推進を盛り込む方向で調整に入った。政府が掲げる成長戦略の柱を前面に打ち出し、経済再生への意欲を示す狙いがある。一方で、賃上げや投資拡大など具体策の実現性が焦点となる。
公約の骨子
与党は、参院選の公約で「新しい資本主義」を主要テーマに据える方針だ。岸田首相が提唱するこの概念は、成長と分配の好循環を目指すもので、賃上げ促進や人材投資、スタートアップ支援などが柱となる。自民党の選対関係者は「経済政策を前面に出し、政権の実績を訴える」と語る。
具体策の課題
しかし、公約に盛り込まれる具体策の実現性には疑問の声も上がる。賃上げについては、政府が企業に要請しているが、中小企業ではコスト増への懸念が根強い。また、投資拡大に向けた税制優遇措置も、財源確保が課題だ。公明党幹部は「実効性のある施策を丁寧に詰める必要がある」と指摘する。
- 賃上げ促進:企業の賃上げを後押しする補助金や税制措置
- 人材投資:リスキリングや教育訓練への支援拡大
- スタートアップ支援:規制緩和や資金調達の円滑化
野党の反応
野党側は、与党の公約に対し「具体性に欠ける」と批判する。立憲民主党の幹部は「新しい資本主義の看板だけでは、国民の生活は良くならない」と述べ、所得増や社会保障充実を独自に掲げる方針だ。共産党も「大企業中心の政策だ」と反発している。
参院選の行方
参院選は夏ごろに実施される見通しで、与党は過半数維持を目標とする。新しい資本主義の公約が有権者の支持を得られるかが鍵となる。政治アナリストは「経済政策の具体性と実現可能性が問われる選挙になる」と分析する。



