政府は3日、物価高騰対策と賃上げ促進を柱とする新たな経済対策を閣議決定した。低所得世帯への給付金支給や、賃上げを実施する企業への税制優遇措置の拡充などが盛り込まれており、総事業費は約5兆円に上る。
物価高対策の具体策
物価高騰の影響を特に受ける低所得世帯に対しては、1世帯あたり3万円の給付金を支給する。また、子育て世帯には子ども1人あたり2万円を追加で給付する。これらの給付は、自治体を通じて年内に実施される予定だ。
さらに、電気・ガス料金の高騰に対応するため、来年1月から3月までの期間限定で、家庭向け電気料金を1キロワット時あたり3円、ガス料金を1立方メートルあたり5円、それぞれ引き下げる補助を実施する。
賃上げ促進策
賃上げ促進税制については、現行の制度を拡充し、中小企業が従業員の賃金を一定以上引き上げた場合の税額控除率を現行の15%から20%に引き上げる。また、大企業についても、賃上げ率が4%以上の場合は控除率を5%から7%に引き上げる。
加えて、最低賃金の引き上げに向けた環境整備として、中小企業の生産性向上を支援する補助金を拡充する。具体的には、デジタル化や省力化投資に対する補助率を引き上げ、最大で500万円の支援を行う。
経済成長への期待
政府は、これらの対策により、物価高から家計を守りつつ、持続的な賃上げを実現することで、経済の好循環を生み出すとしている。また、対策の効果によるGDP押し上げ効果は、来年度の実質成長率で0.3%程度と試算されている。
ただし、財源については、既存の予算の流用や歳出改革で賄うとしているが、一部では国債発行の増加を懸念する声も上がっている。政府は、経済成長による税収増で、中長期的には財政健全化を目指すと説明している。



