高市早苗首相(自民党総裁)は衆院議員定数(465)について、比例区のみの削減で意見をまとめるよう党内に指示した。4日、鈴木俊一幹事長が党会合で明らかにした。日本維新の会はすでに「比例区で45削減」を主張しており、自民が歩調を合わせた。ただ、野党の反発は必至だ。
背景と経緯
衆院の定数削減は、維新との連立合意書に盛り込まれ、自民は2月の衆院選で「1割削減」を公約に掲げた。自民内では、比例区のみを削減するのか、小選挙区も対象とするかが焦点となっていた。比例区のみの削減は大きな影響を受ける国民民主党など野党の反対が予想される。一方で小選挙区を削減すれば自民内の調整が難航することから、比例区のみの削減に傾いたとみられる。
首相の指示内容
鈴木氏は党の政治制度改革本部の会合の冒頭、1日に首相と面会した際、首相から「政権公約を守る、すなわち今国会で1割を目標に定数の削減を目指す。削減は比例代表をもって行うよう、党内の意見をまとめてほしい」と指示を受けたとした。鈴木氏は具体的に「比例区で45議席を削減」の方向で議論をしたいと語った。
過去の経緯と今後の見通し
定数削減をめぐっては、自民と維新が昨年の臨時国会で「小選挙区25、比例区20」の削減を盛り込んだ法案を国会に提出。野党側から批判が噴出し、審議入りもしないまま、今年1月の衆院解散で廃案となっていた。その後、2月の衆院選で自民は「1割を目標に衆院議員定数を削減」することを公約に盛り込んだ。そして3月の自民、維新の党首会談で、今国会に改めて法案を提出する方針を確認。維新は新たに比例45議席の削減を自民に提案していたが、自民党内の検討が進んでいなかった。こうした中、首相が公約を実現するよう鈴木氏に指示を出したとみられる。
今後の国会審議では、野党の反発が予想され、法案成立への道のりは平坦ではない。特に国民民主党など比例区で議席を多く持つ党は強い反対を示すとみられる。自民党内でも慎重論があるが、首相の強いリーダーシップで合意形成を図る方針だ。



