航空自衛隊員がサイバー防犯ボランティア、詐欺被害防止へ動画制作
航空自衛隊員がサイバー防犯ボランティア、詐欺被害防止動画

三重県津市に所在する航空自衛隊白山分屯基地の隊員たちが、サイバー防犯ボランティア「白山サイバーユニット」を結成し、フィッシング詐欺の被害防止を呼びかける40秒の動画を制作した。この動画は三重県警の公式YouTubeチャンネルで公開され、偽サイトに誘導する手口とその対策を簡潔に解説している。

動画の内容と目的

動画は「そのメール本物ですか?」という問いかけから始まる。リンクを開くと正規サイトを模倣した偽サイトに誘導されるケースが多いことを指摘し、メール内のリンクをむやみにクリックしないよう注意を促している。また、あらかじめ登録した公式サイトから直接アクセスすることを推奨している。

ユニットのリーダーである小原礼司さん(50)は、「詐欺被害が一向に減らないため、不審なメールのリンクを絶対にクリックしないでほしいという一点に絞って構成しました」と語る。動画は約半年前に制作され、県警の協力を得て公開された。

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小原さんの経歴と活動のきっかけ

小原さんは鹿児島県の高校を卒業後、1994年に航空自衛隊に入隊。約30年間、無線や通信を専門とする「通信班」で勤務してきた。2024年4月、防衛省のサイバー対策強化の方針に伴い「サイバー運用班」に異動。現在は隊員のパソコンの情報システム管理やセキュリティ対応を担当している。

異動が決まる数年前から独学でITの基礎知識を学び始め、国家資格「ITパスポート」を取得。「40歳代後半でITを学ぶのは大変だった」と振り返る。仕事で得た知識を社会貢献に生かせないかと考えていたところ、県警のサイバー防犯ボランティアを知り、2024年秋に個人で活動を開始。2025年春には同僚5人とともに「白山サイバーユニット」を結成した。

ボランティア活動の内容

ユニットの活動は、インターネット上で詐欺や児童ポルノ、薬物・銃器の販売などに関わる書き込みを発見した場合、警察庁委託の民間団体「インターネット・ホットラインセンター」や三重県警サイバー犯罪対策課に通報するというもの。さらに、フィッシングサイトを確認し、事業者に対してサイトを無効化するよう通報も行っている。年間の通報回数は900件以上に上る。

2026年2月には、サイバー空間での犯罪被害防止に貢献したとして、三重県警から感謝状が贈られた。しかし、新たなフィッシングサイトは日々生まれており、小原さんは「いたちごっこの状態だが、通報を続けることでネット犯罪が少しでも減れば」と願っている。

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