ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアの侵攻に対抗するため、米国のトランプ大統領と連邦議会に対し、弾道ミサイル迎撃用の防空システム「パトリオット」のミサイル供与を正式に要請する書簡を送付した。ウクライナ大統領顧問が27日、共同通信に対して明らかにしたもので、ロシア軍による弾道ミサイル攻撃が各地で甚大な被害をもたらしている現状を受け、防空能力の強化が喫緊の課題となっている。
ロシアの大規模攻撃で被害拡大
ロシア軍は23日深夜から24日未明にかけて、ウクライナに対して大規模なミサイル攻撃を実施。この攻撃では30発の弾道ミサイルが使用され、首都キーウやその近郊で少なくとも5人が死亡、100人近くが負傷する惨事となった。さらに、市中心部に位置する政府庁舎も損傷を受けるなど、インフラへの打撃も深刻化している。ロシア側は今後もさらなる攻撃を示唆しており、ウクライナ政府は警戒水準を最大限に引き上げている。
ゼレンスキー大統領の訴え
26日付で送付された書簡の中で、ゼレンスキー大統領は、ウクライナが欧州最大規模の軍隊を有し、無人機技術の開発においてロシアに対抗している現状を強調。しかし、ロシアの弾道ミサイルを迎撃するには、欧州諸国との協力だけでは限界があり、米国の強力な支援が不可欠であると訴えている。特にパトリオットシステムは、高度な迎撃能力を持つことから、ウクライナの防空網を大幅に強化する切り札として期待されている。
ウクライナはこれまでも欧米諸国から軍事支援を受けてきたが、弾道ミサイルの脅威が増大する中で、より高度な防空システムの必要性が高まっている。今回の書簡送付は、米国に対して直接的な支援を求める重要な外交的措置と位置づけられる。



