トランプ前米大統領が導入した高率関税の影響で、中国企業の間で海外生産拠点へのシフトが急速に進んでいる。特に東南アジア諸国への工場移転が顕著で、サプライチェーンの再編が世界的な規模で進行している。
関税回避へ生産拠点移転
トランプ政権下で中国製品に課せられた追加関税は、最大で25%に達した。このため、多くの中国企業はコスト増を避けるため、生産拠点をベトナムやタイ、インドネシアなどの東南アジア諸国に移す動きを加速させている。特に電子機器や繊維製品、家具などの分野で顕著だ。
東南アジアへの投資急増
中国商務省の統計によると、2023年の中国から東南アジアへの直接投資は前年比で約30%増加した。ベトナムでは、中国企業による工場建設ラッシュが続き、産業団地の需要が高まっている。タイでは自動車部品メーカーが、インドネシアでは家電メーカーが新工場を稼働させた。
サプライチェーン再編の波
この動きは単なる工場移転にとどまらず、サプライチェーン全体の再編を促している。中国企業は東南アジアに部品調達網を構築し、現地での完成品生産を増やしている。一方で、中国国内では雇用減少や産業空洞化への懸念が高まっている。
専門家は、トランプ関税が引き金となり、中国企業のグローバル戦略が大きく変わったと指摘する。今後も関税政策の行方次第で、生産拠点の移動はさらに加速する可能性がある。



