3月の中東向け輸出額45.9%減、イラン情勢緊迫で自動車は半減
中東向け輸出45%減、自動車半減 イラン情勢影響

3月の中東向け輸出額が45.9%減少、イラン情勢緊迫化で自動車は半減

財務省は22日、3月の貿易統計(速報)を発表し、中東向けの輸出額が前年同月と比較して45.9%減少したことを明らかにしました。この急激な落ち込みは、イラン情勢の緊迫化を受けて、日本企業が中東向けの出荷を見合わせた影響とみられています。4月以降は、中東からの原油輸入への影響も本格化する見通しです。

自動車輸出が特に打撃、輸出台数は54.4%減

中東向けの輸出の中で、特に影響が顕著だったのが自動車分野です。輸出額は36.8%減の1593億円となり、輸出台数でみると54.4%減と、実に半減しました。これは、2月28日に米国とイスラエルがイランへの攻撃を実施した直後から、交易の要衝であるホルムズ海峡が事実上封鎖されたことによるものと分析されています。

自動車以外にも、自動車部品、ゴム製品、織物用糸・繊維製品など、幅広い品目で対前年比の輸出額が落ち込みました。中東地域への輸出全体が、地政学的な緊張の高まりによって大きな影響を受けたことが浮き彫りとなっています。

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原油輸入への影響は4月以降に本格化か

一方、中東からの原油輸入額は7065億円で、前年同月比5.6%減にとどまりました。数量ではむしろ4.5%増加しており、現時点ではイラン情勢の直接的影響は表れていません。しかし、ホルムズ海峡を通過したタンカーが日本に到着するまでに約20日を要することから、統計に影響が反映されるのは4月以降になるとみられています。今後の動向が注目されます。

2025年度の貿易収支は赤字幅が縮小、対米自動車輸出は減少

同日発表された2025年度の貿易統計によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は1兆7145億円の赤字でした。これは5年連続の赤字となりますが、資源価格の下落などの要因で、赤字幅は前年度から7割減少しています。

輸出全体は前年度比4.0%増と好調で、台湾向けの半導体電子部品などが堅調な伸びを示しました。しかし、対米向けの自動車輸出は15.9%減少しています。これは、トランプ関税の影響により、日本企業が一部で現地生産へのシフトを進めたことが背景にあるとみられます。

国際情勢の変化が貿易に与える影響は大きく、今後のイラン情勢やホルムズ海峡の状況、さらには為替や資源価格の動向が、日本の貿易収支にどのような影響をもたらすか、注視が必要です。

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