ベルギー政府の旧植民地コンゴ(旧ザイール)における人権侵害行為に対し、ベルギー最高裁判所は22日、現地女性とベルギー人男性との間に生まれた子どもを母親から強制的に引き離し、孤児院に収容した行為は人道に対する罪に該当するとの判断を示した。これにより、政府に損害賠償の支払いを命じた控訴裁判所の判決が支持され、ベルギー政府の敗訴が最終的に確定した。
事件の経緯と判決の意義
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルの発表によれば、原告は1948年から1952年にかけて出生した5人の個人である。彼らはそれぞれ5万ユーロ(約920万円)の損害賠償を受け取ることになる。地元メディアは原告側弁護士の談話として、欧州諸国が旧植民地で犯した人道に対する罪が裁判所によって初めて認められた画期的な判決であると報じている。
コンゴの植民地支配の歴史
コンゴは1885年にベルギー国王レオポルド2世の私有地「コンゴ自由国」として成立した。その後、1908年にはベルギー政府による正式な植民地となり、1960年の独立に至るまで過酷な支配が続いた。今回の判決は、この植民地支配の暗部に光を当てるものとなった。
本件は、ベルギー政府が過去に行った人権侵害に対して司法の場で責任を問われた事例として、国際社会に大きな衝撃を与えている。今後の旧植民地国との関係や、歴史的清算のあり方に影響を及ぼす可能性がある。



