日本銀行が、相次ぐ経済指標の改善を受けて、追加利上げの検討に入ったことが、複数の政府・日銀関係筋への取材で明らかになった。日銀は2024年3月に17年ぶりの利上げを実施したが、その後も賃金上昇や個人消費の回復基調が続いており、物価目標の持続的達成が見込めると判断した模様だ。
経済指標の改善が背景
日銀が注目する消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は、前年同月比で2%台半ばの上昇を続けている。また、2025年の春闘では大手企業を中心に高水準の賃上げが実現し、賃金と物価の好循環が強まっている。さらに、個人消費も底堅く推移しており、4月の小売売上高は前年同月比で3%増加した。
市場の反応と今後の見通し
このニュースを受け、東京外国為替市場では円買いが先行し、1ドル=150円台前半まで円高が進んだ。長期金利も上昇し、10年物国債利回りは一時1.2%台を付けた。市場参加者の間では、日銀が7月の金融政策決定会合で追加利上げを決定するとの見方が強まっている。
一方で、日銀は急激な利上げが経済に与える影響を慎重に見極める必要があるとの声もある。政府関係者は「景気の回復基調は確かだが、中小企業や家計への影響を考慮し、段階的な利上げが望ましい」と指摘する。
今後の日程
日銀は6月15〜16日に金融政策決定会合を開き、その後の経済・物価情勢を踏まえて判断する見通しだ。市場では、次回会合での利上げ確率を60%と織り込んでいる。



