政府と与野党による社会保障国民会議の実務者会議は3日、食料品を対象にした2年間限定の消費税減税について本格的な議論を開始した。政府側は、税率を1%に引き下げる場合、半年程度の準備期間で実現可能との見解を示した。政府内では、早期実施を優先して来年4月から1%とする案が有力視されており、高市首相が今月中にも最終判断を下す見通しだ。
実務者会議での議論
国会内で開催された会議では、経済産業省が小売業界5団体および事業者27社へのヒアリング結果を報告した。報告によると、税率を1%とする場合、レジシステムの改修などに「おおむね半年以内」で対応可能である一方、0%の場合は「おおむね1年以内」かかるとの声が大半を占めた。これは、0%を入力できないシステムが存在し、改修やテストに時間を要するためである。
与党と野党の立場
自民党と日本維新の会は2月の衆院選で、2年間の食料品消費税ゼロに向けた検討加速を公約に掲げた。自民党の後藤茂之政調会長代理は会議で「選挙で掲げたことは深く受け止めなければならない」と述べつつ、「物価高騰対策が喫緊の課題だ」と語り、減税の早期実施の必要性を示唆した。
政府内の代替案
政府内では、税率を1%とする場合、1%分(約6000億円強)を補助金などで国民に還元し、「実質0%」を達成する案も浮上している。維新の梅村聡税制調査会長は会議で、「仮に1%にするなら、6000億円を何らかの物価高対策に使うことで、0%の公約と整合性を取れるのではないか」と指摘した。
今後のスケジュール
国民会議は今後数回の議論を重ね、今月下旬の中間とりまとめを目指す。首相はこれを踏まえ、減税の実施を表明する見通しだ。食料品の消費税減税は、中低所得者を支援する「給付付き税額控除」導入までの2年間のつなぎ措置と位置づけられている。税率を現行の8%から1%に引き下げると年約4・3兆円の税収減が見込まれ、穴埋めの財源確保が課題となる。
給付付き税額控除の議論
この日の会議では、給付付き税額控除の制度設計も議論された。控除を見送って給付に一本化する案に異論を唱えていた維新は、「緊急的に給付に一本化することも選択肢としてあり得る」(梅村氏)と表明した。



