LINEヤフーは29日、2025年度における同社の交流サイト(SNS)での投稿削除などの対応実績をまとめた報告書を公表した。対象となった5つのサービスでは、ユーザーからの通報をきっかけとした削除は少なく、人工知能(AI)などを用いた自社による探知での削除が大半を占めた。投稿全体に対する削除の割合は最大でも約2.5%にとどまった。この公表は、昨年施行された情報流通プラットフォーム対処法(情プラ法)に基づく措置である。
監視体制と専門員の配置
同社は、日本の文化を深く理解し、日本語を適切に扱う専門の監視員を145人配置し、投稿を常時確認しているという。また、情プラ法で設置が義務付けられている、権利侵害の有無を専門的な知見で調査する「侵害情報調査専門員」は8人であることが開示された。
削除判断の難しさ
権利侵害を訴える被害者からの削除申請に対して、情プラ法は事業者に7日以内に対応方針を通知するよう定めている。しかし、LINEヤフーでは削除するかどうかを7日以内に決定できないケースが目立った。これは、憲法が保障する「表現の自由」との間での判断の難しさを浮き彫りにしている。
サービス別の実績
対象となったサービスは「ヤフー知恵袋」などで、削除件数に対する自社探知の割合は56%から95%に及んだ。この結果は、AI技術の進展により、自主的なコンテンツモデレーションが効果的に機能していることを示している。



