経団連の十倉雅和会長は29日の定例会見で、持続的な賃上げを実現するためには中小企業への支援を強化する必要性を強調した。十倉会長は、賃上げの流れを定着させるには、大企業だけでなく中小企業も含めた経済全体での好循環が重要だと指摘。そのためには、中小企業が価格転嫁を円滑に行える環境整備や、生産性向上に向けた支援が不可欠だと述べた。
中小企業支援の具体策
十倉会長は、中小企業の賃上げを後押しするため、以下のような具体策を提案した。
- 価格転嫁の促進:取引先との価格交渉を円滑にするため、ガイドラインの策定や相談窓口の設置を推進。
- 生産性向上支援:デジタル化や省力化投資に対する補助金や税制優遇措置を拡充。
- 人材確保・育成:中小企業向けのリスキリング(学び直し)プログラムを充実させ、人材の確保と育成を支援。
経済好循環への期待
十倉会長は、賃上げが消費拡大につながり、企業収益の改善を促す好循環を生み出すと期待を示した。また、政府に対しても、中小企業の支援策を強化するよう要請。特に、エネルギー価格や原材料費の高騰が中小企業の経営を圧迫している現状を踏まえ、迅速な対応を求めた。
今後の展望
経団連は、2026年春闘でも賃上げの流れを継続させるため、中小企業を含めた幅広い業種での賃上げを呼びかけていく方針。十倉会長は「持続的な成長には、中小企業の賃上げが不可欠。官民一体となった取り組みを進めたい」と述べ、今後の取り組みに意欲を示した。



