経済協力開発機構(OECD)の閣僚理事会が4日、フランス・パリで2日間の討議を終え、成果文書となる閣僚声明の採択を見送って閉幕した。2年連続での声明見送りとなり、国際協調の難しさが浮き彫りとなった。
中国の産業補助金が主要議題に
今年の閣僚理事会は「適切な産業政策の構築」をテーマに掲げ、中国の過剰な産業補助金や重要鉱物の輸出規制への対応が主要議題となった。OECDは会合に合わせて、中国企業が政府から多額の補助金を受け取っているとする報告書を公表。コーマン事務総長は、中国の補助金政策が「持続不可能な貿易不均衡の拡大を生み出してきた」と批判し、加盟国に対中国での連携を呼びかける場面が目立った。
米国の国際協調軽視が影響
トランプ米政権が国際協調を軽視する中、日米欧は経済安全保障での協力を主要議題に据え、結束を図ったものの、声明採択には至らなかった。会合では、重要鉱物の供給網強化に向けた協力や、人工知能(AI)の安全な活用についても議論が行われ、米通商代表部(USTR)のグリア代表や、日本の堀井巌外務副大臣らが参加した。
昨年に続き声明見送り
昨年の閣僚理事会は、保護主義的な姿勢を強める米国と、自由貿易を重視する多くの参加国の足並みがそろわず、閣僚声明を採択できなかった。今年も同様の構図が続き、OECD内での結束の難しさが改めて示された。



