電通グループ、過去最大の赤字3276億円 海外事業不振で減損損失3101億円計上
電通グループ、過去最大の赤字3276億円 海外事業不振で

電通グループ、過去最大の赤字3276億円を計上 海外事業の不振が深刻化

広告大手の電通グループは2026年2月13日、2025年12月期の決算(国際会計基準)を発表し、純損益が3276億円の赤字となったことを明らかにしました。前期の赤字は1921億円であり、赤字額は大幅に拡大しています。これは、海外事業の不振に伴う減損損失3101億円を新たに計上した結果であり、従来予想の529億円の赤字から大きく悪化しました。純損益の赤字は3年連続で、2024年12月期の1921億円を上回り、過去最大の赤字額を記録しました。

売上高は微増も、海外事業が経営の重荷に

売上高にあたる収益は、国内のインターネット広告などが好調で、前年同期比1.7%増の1兆4352億円でした。しかし、経営の重荷となっているのは海外事業です。電通グループは、2013年に英広告大手のイージス社を当時のレートで約4千億円で買収するなど、M&A(企業合併・買収)を通じて事業拡大を進めてきました。しかし、競争の激化などにより、買収した企業の業績が振るわず、買収時に上乗せした価値である「のれん代」の減損損失の計上を繰り返しています。

この減損損失3101億円の計上により、赤字額は予想を大幅に上回り、グループ全体の財務状況に深刻な影響を与えています。海外事業の不振は、広告業界全体の競争環境の変化や、経済情勢の悪化など、複数の要因が絡み合っていると見られます。

3年連続の赤字で、今後の経営戦略が焦点に

電通グループの赤字は3年連続となり、経営の立て直しが急務となっています。今回の決算発表では、以下の点が特に注目されています:

  • 海外事業の減損損失が3101億円と巨額に上り、赤字拡大の主因となったこと。
  • 国内事業はインターネット広告などで好調を維持しているものの、海外事業の不振が全体の業績を圧迫していること。
  • 過去のM&A戦略の見直しや、海外事業の再編成が今後の課題として浮上していること。

この結果、電通グループは、海外事業の見直しや効率化を進める一方で、国内事業の強みをさらに活かす戦略を模索することが求められています。広告業界はデジタル化の進展や消費者の行動変化が著しく、迅速な対応がカギを握ると見られます。

今回の赤字発表は、企業のグローバル展開におけるリスク管理の重要性を改めて浮き彫りにしました。電通グループの今後の動向に、業界関係者や投資家の注目が集まっています。