公共交通機関で子どもを座らせる親が増加 その背景とは
かつては電車やバスの中で「子どもは立ちなさい」と言われた世代も多い中、最近では親が立ち、子どもを座席に座らせる光景が当たり前のように見られるようになりました。読売新聞が運営するユーザー投稿サイト「発言小町」には、この変化に疑問を感じる50代女性からの投稿が寄せられ、大きな反響を呼んでいます。
投稿者の疑問「なぜ親が立って子どもを座らせるのか」
トピ主の「青空」さんは、公共交通機関で子どもを座らせ、親が立っている光景を頻繁に目にすると述べています。「かなり前からのことなので、世の中はそういうものだと思い込もうとしていますが、腑に落ちてはいません」と率直な思いを吐露。自身の子ども時代には親から「子どもは立ちなさい」と言われ、立つことで体幹が鍛えられ、健康に育つと教えられたといいます。「1970年代には、子どもが立っているのが当たり前だった」と振り返る一方で、現代の子育て世代は共働きが多く、家事や習い事の送迎で忙しいため、せめて移動中は座って休むべきではないかと疑問を呈します。子どもを立たせると動き回るため、座らせた方が楽なのだろうと想像しつつも、親が立ち子どもが座る光景に違和感を覚えるとし、「なぜ、子どもを座席に座らせようとするのか教えてください」と問いかけました。
寄せられた意見「安全のため」「子どもの特性を考慮」
このトピには120件以上のレスが寄せられ、多くのユーザーが子どもを座らせる理由を説明しています。「リコ」さんは「子どもを座らせて大人が前に立つことで、安全を確保しています」とコメント。その理由として、子どもは頭が重く体幹が未熟で、突然の揺れによる転倒リスクが高いこと、背が低いためつり革を持てず、手すりも太くて握力が弱いため、強い揺れや衝撃で手を離す危険性が大人より高いことを挙げています。「車内がすいていれば体ごとふっ飛ばされる可能性もあり、混雑していれば押しつぶされる危険性もある」と警鐘を鳴らします。
「うりぼう」さんは「(子どもが)落ち着かないからだね」と簡潔に表現。「体力もあんまりないから座りたがるし、チョロチョロ動かれると厄介だし、人様の足とか踏まれても困る。ご老人がいたら立たせるけど、自分よりは先に座らせるね。座ればおとなしくなるから、こっちもひと安心。甘やかしに見えるのかなあ」と、実用的な視点から説明しています。
「困ったちゃん」さんは「子どもの特性が想像できない大人が増えた」と指摘し、「子どもを扱ったことのある大人が減ってきたからだと思う。立っている子どもが少しでもふらつけば迷惑とばかりに、無言で体当たりしてきたり、かばんをぶつけてきたり、足を踏まれたりする。危なくて子どもを立たせられないんですよ。甘やかしているのとは違う」と強調しました。
運転手の視点「座っている方が安全」
公共交通機関の現場からも、子どもを座らせることの重要性が指摘されています。バスの運転手だという「ぼそぼそじいさん」さんは「運転手の立場からいえば、とにかく(子どもは)座って。立っているのは気になって仕方がない。座る方が危険度は低くなるから、子どもや老人が席に座ってくれる方が安心できる」と述べています。また、「ちろる」さんは「立っている子どもが転ぶと、分が悪いのは鉄道会社やバス会社」とし、実際に「どなたか(子どもに席を譲って)お立ちください。それまで出発しません」とアナウンスするバスの運転手もいると紹介しています。
投稿者の心境の変化「安全を優先すべきと納得」
これらのレスを読んだトピ主の「青空」さんは後日、「『子どもの頭は重い』『体が未熟なので急ブレーキなどの場合、飛ばされてしまう』『つり革につかまれない』というのは、そう言われればそうだなと納得しました」とコメント。考えを改め、「いろいろなご意見をうかがい、私もこれからは小さい子を見たら『危ないぞ~座りなさい、しっかりつかまりなさい』と言ってしまうかも」とつづっています。
このトピは、時代とともに変化する子育ての常識や、公共の場でのマナーについて、改めて考えるきっかけを与えています。安全面を考慮すれば、幼い子どもを座らせることには合理的な理由がある一方で、周囲の理解や配慮も必要と言えるでしょう。



