全国の市街地再開発プロジェクトが、資材価格の高騰や深刻な人手不足の影響で、相次いで延期や中止に追い込まれている。建設費の高騰により事業の採算が合わなくなり、中東情勢の悪化が原油関連資材の調達を不安定にし、下請け企業の倒産リスクも高まっている。将来の街づくりが混乱するだけでなく、老朽化した設備の更新が遅れれば、災害対応にも悪影響を及ぼす可能性がある。
帝国ホテル東京の建て替えが無期延期に
帝国ホテルは5月14日、2031年度から2036年度に予定していた「帝国ホテル東京」本館の建て替え時期を未定に変更したと発表した。建設費や労務費の高騰により、隣接するタワー館の解体工事が先送りとなり、本館の着工も見通しが立たなくなった。帝国ホテルは国際会議や公式行事でも使用され、その建て替えは周辺街区の再開発とも密接に関連している。
西武HDも新高輪の建て替えを見直し
西武ホールディングスも、東京・品川駅前の再開発に伴う「グランドプリンスホテル新高輪」の建て替え時期を、建設費高騰のため見直した。当初は2026年度中に営業を終了する予定だったが、現時点では営業を継続する方針だ。
こうした事例は全国に広がっており、再開発事業の先行きは不透明さを増している。



