原子力規制委員長が川内原発を視察、乾式貯蔵施設の安全性を強調
川内原発を規制委員長が視察、乾式貯蔵施設の安全性を説明

原子力規制委員長が川内原発を視察、乾式貯蔵施設の安全性を強調

原子力規制委員会の山中伸介委員長らが14日、鹿児島県薩摩川内市にある九州電力川内原子力発電所を訪問し、安全対策や防犯関連施設の視察を行いました。この視察は2023年4月以来の規制委によるもので、山中委員長の訪問は3回目となります。今回の視察では、テロ攻撃などに備えた特定重大事故等対処施設(特重施設)や、重大事故発生時の指揮拠点となる緊急時対策棟に加え、使用済み核燃料の乾式貯蔵施設の建設予定地を重点的に見て回りました。

施設評価と審査見通し

特重施設と緊急時対策棟について、山中委員長は「安全性の向上につながる立派な施設」と高く評価しました。また、乾式貯蔵施設に関しては、既に東北電力女川原発(宮城県)での審査実績があることを踏まえ、「特段難しい審査になるとは考えていない」との認識を示しました。これにより、同施設の審査プロセスが円滑に進む見通しが強まりました。

周辺自治体との意見交換会

視察後、同市の県原子力防災センターで周辺自治体との意見交換会が開催されました。出席者には塩田知事をはじめ、田中良二市長など周辺9市町の首長や議会関係者、九州電力からは西山勝社長らが参加しました。首長たちからは、乾式貯蔵施設の安全性や審査状況について質問が相次ぎ、活発な議論が交わされました。

山中委員長はこれに対し、「燃料ピット(使用済み燃料プール)に燃料を貯蔵するよりもリスクは低い」と説明し、さらに「安全上の懸念についても、住民に分かりやすく説明したい」と述べ、透明性の高い情報提供を約束しました。この発言は、地域住民の不安解消に向けた前向きな姿勢を示すものです。

不正問題への対応

意見交換会では、塩田知事が中部電力浜岡原子力発電所(静岡県)の安全審査におけるデータ操作不正について指摘しました。これに対し、山中委員長は「極めて深刻な案件だ」と強調し、「不正が二度と発生しないような環境、ルール作りを早急に進める」と述べ、再発防止に向けた取り組みの加速を約束しました。この対応は、原子力規制の信頼性向上に向けた重要な一歩として注目されます。

今回の視察と意見交換会を通じて、川内原発の安全対策が着実に進展していることが確認されました。山中委員長の説明により、乾式貯蔵施設のリスク管理や住民への情報提供が強化される見込みで、今後の原子力政策における重要な参考事例となるでしょう。