東京都は24日、水素燃料電池と蓄電池を主動力とする港湾局の業務用船舶「東京みらい丸」と、建設局所有の「つきじZERO」を報道陣に公開した。官公庁では初めての水素燃料電池船となる。両船はそれぞれの局の職員輸送や港湾施設の巡回、河川工事の監督などの業務に使用される。
環境性能と特徴
水素燃料電池を搭載し、水素と酸素の化学反応で発生した電気などを動力源とする。航行中に二酸化炭素(CO2)を排出しないため、環境に優しいのが大きな特徴だ。また、電気モーター駆動のため、騒音や振動も発生しにくい。いずれの船舶も定員は船員2人、旅客12人となっている。
導入の背景と課題
東京都は、2050年までにCO2排出実質ゼロを目指す「ゼロエミッション東京」を掲げており、業務用船舶の更新に伴い、水素燃料電池船の導入を決定した。建造費は「東京みらい丸」が約8億8千万円、「つきじZERO」が約8億5千万円で、通常の船舶よりも高額だ。さらに、水素燃料の入手やコスト面でも課題が残る。
小池知事の視察とコメント
視察で乗船した小池百合子知事は、「東京みらい丸は災害時の人員や物資の輸送なども可能だ。乗っていても非常に静かだ。今後も都は水素エネルギーに着目し、社会実装を進めていく」と述べ、脱炭素社会の実現に向けた意欲を示した。
今回の公開は、環境に配慮した新たな船舶技術の普及を促進する狙いもある。東京都は今後も水素エネルギーの活用を拡大し、持続可能な都市づくりを推進する方針だ。



