赤沢亮正経済産業相は24日、閣議後会見で記者の質問に答え、政府が石油の需要抑制対策に慎重な立場を取る理由について言及した。赤沢氏は、コロナ禍での外出自粛要請を引き合いに出し、「ホラーストーリーを語って、みんながすごく不安になって健康を害してでも外出をやめることは好ましくない」と述べ、国民に過度な不安を与えるべきではないとの考えを示した。
原油調達の現状と政府の認識
赤沢氏は、事実上封鎖されているホルムズ海峡を経由しないルートからの原油調達を進めていると説明し、「わが国全体で必要な量はまかなわれている」と強調した。その上で、現時点では規制的な要請は必要ないとの認識を表明した。一方で、「日本国民は非常に真面目」であり、仮に原油が不足して政府が節約を求めれば「かなり努力してくださることはわかっている」と述べ、国民の協力姿勢に期待を示した。
世論調査と国民の意識
朝日新聞が今月実施した世論調査によると、政府が節約や省エネを呼びかけるほうがよいと考える人は66%に上っている。この結果は、国民の間で政府による積極的な需要抑制策を求める声が少なくないことを示しているが、赤沢氏は現時点ではその必要性を否定している。
関連ニュースと背景
- 石油備蓄は残り7カ月分あり、国は代替調達に自信を見せるが、説明にはあいまいさも指摘されている。
- エネルギー危機は脱炭素が遅れた結果であり、長引けば経済悪化や需要抑制の必要性が高まる可能性がある。
- イラン危機が覆したエネルギーの常識を受け、安全保障重視で脱中東・脱石油への動きが加速している。
- ナフサの供給不安が高まる理由や、ホルムズ逆封鎖が日本にとってより悪い影響を与えるとの識者の見解もある。
赤沢氏の発言は、政府が現状の原油調達に一定の自信を持っている一方で、国民の不安をあおらないよう配慮したものと受け止められている。今後のエネルギー政策の行方に注目が集まる。



