世界的指揮者の山田和樹氏が、東京大学先端科学技術研究センター(先端研)の特別客員教授に、2026年4月1日付で就任した。これを記念し、今月初旬には東京・駒場の東大キャンパスで、先端研の杉山正和所長との特別対談が行われた。
科学と芸術のハーモニー
対談の中で杉山所長は、科学技術が進展する一方で、エネルギー問題や人工知能(AI)の課題が顕在化していると指摘。これに対し山田氏は、「科学は専門分野に細分化されすぎた結果、他分野への視点が失われがちになっている。今こそ芸術や文化、音楽がその役割を果たすべきだ。さまざまな分野のハーモニーを奏でることが音楽の使命だ」と語った。
先端研の横断的研究
先端研では、文系・理系の枠を超えた横断的研究を推進している。杉山所長は、山田氏の就任を「キャンパスで科学と芸術が響き合う絶好の機会」と評した。
若い世代の育成
先端研の目標の一つに「若い世代の育成」がある。一流芸術家による講演や演奏を通じて、大学生や高校生が社会における芸術の役割を考える機会を提供している。47歳の山田氏もこれまで協働で演奏会や講義を行っており、杉山所長は「マエストロには、若者に視野を広げるよう伝える伝道師となってほしい」と期待を寄せた。



