映画「アイコ十六歳」ロケ地の天寿病院、5月に取り壊しへ 名古屋・北区
映画「アイコ十六歳」ロケ地の天寿病院、5月取り壊し

名古屋市北区に位置する天寿病院が、映画「アイコ十六歳」のロケ地として使用された後、2026年5月に取り壊されることが決まった。この病院は、同映画で重要な役割を果たした場所であり、地域の映画ファンや関係者から惜しむ声が上がっている。

映画「アイコ十六歳」とは

「アイコ十六歳」は、椙山女学園大学の教授である堀田あけみさんが高校生時代に執筆した小説が原作で、河出書房新社の文芸賞を受賞した作品だ。1983年に映画化され、主演の富田靖子さん(三田アイコ役)のデビュー作として知られる。岸部シローさん、藤田弓子さん、紺野美沙子さん、笑福亭鶴瓶さんなど、著名な俳優陣が出演した。

ロケ地としての天寿病院

映画の中で、天寿病院は新しく赴任した生物教師であり弓道選手の島崎愛子先生(紺野美沙子さん)が自殺未遂後に入院するシーンの舞台となった。主人公のアイコはお見舞いに向かうため、自転車で栄の久屋大通公園や矢田川沿いを走り病院へ急ぐ。慌てた様子で階段を上り、3階の病室を訪ねる場面が印象的だ。

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島崎先生は笑顔でアイコを迎え入れ、同じ名前であることに気付き親しみを感じ始める。一方、アイコは花瓶に花を生けている最中に、苦手な同級生と遭遇。皆で屋上に行き夕暮れの空を眺める中、先生は理想の大人になりきれない自分に悩む心情を打ち明ける。

病院関係者の思い

天寿病院の元院長である奥谷正人さん(71)は、この病院に特別な思いを寄せる。病院は3月末で閉院し、現在奥谷さんは近くに開院した「てんじゅ介護医療院」の院長を務める。ロケ当時、病院は「米が瀬病院」という名称だったという。

奥谷さんは映画公開後に医師として働き始め、同僚に勧められてDVDで「アイコ十六歳」を観賞した。なじみの場所に人気俳優が次々と登場する様子を喜び、後輩たちにもその魅力を伝え続けてきた。

「長年働いた愛着のある病院がなくなるのは寂しいですが、映像の中に残ってくれたことが救いです。多くの俳優の方々が有名になるきっかけを作った映画に、病院が関われたことを嬉しく思います」と奥谷さんは語った。

取り壊しのスケジュール

現在、病院の内部は見学できないが、外観は確認可能だ。ゴールデンウイーク明けから本格的な解体工事が始まる予定で、5月中には完全に取り壊される見通しである。

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