「恋がかなう駅」に待望のピンク色トイレが完成
全国から観光客が訪れる智頭急行・恋山形駅(鳥取県智頭町)に、待望のトイレが完成しました。駅舎と同じく恋をイメージさせる鮮やかなピンク色でデザインされ、待合室も備えています。壁面には天使や相合い傘のイラストが描かれており、新たなフォトスポットとしても期待されています。
駅の歴史と観光地化の背景
恋山形駅は1994年に開業しましたが、当初は「因幡山形駅」という名称が予定されていました。地元住民からの要望を受け、「人よ『来い』」という願いを込めて「恋山形駅」と命名されました。2013年には駅舎を恋をイメージしたピンク色にリニューアルし、一気に全国的な観光スポットとして知られるようになりました。
しかし、普段の駅利用者は一日に数人程度で、これまでトイレが整備されていませんでした。イベントや団体客が訪れる際には仮設トイレを設置したり、近くの公民館などのトイレを借りたりする状況が続いており、新設を求める声が多く寄せられていました。
クラウドファンディングで想定外の資金調達
建設費の一部を賄うため、智頭急行は昨年11月から今年1月にかけてクラウドファンディングを実施しました。目標額300万円に対し、全国239人から約1.5倍となる462万円が集まり、関係者を驚かせました。
成功の要因として、多彩な返礼品が挙げられます。鳥取県産のブランド米「星空舞」をはじめとする県産品から、運転体験や運転士グッズといった鉄道ファン向けのものまで、約30種類のコースを用意したことが多くの支援を呼び込みました。
特別な返礼品と駅の新たな魅力
クラウドファンディングの返礼品の一つである「ネーミングライツコース」(55万円)には、愛知県蒲郡市の鉄道部品買い取り販売会社「鉄道本舗」が応募しました。これにより、1年間にわたり副駅名が同社の社名となり、3月15日に行われた落成式には石川泰蔵社長も現地を訪れました。
智頭急行経営戦略課の担当者は「ここまで資金が集まったことは想定外で驚いています。さらに魅力を増した駅をぜひ訪れてほしい」と話しています。
記念切符と鉄印の限定販売
トイレ完成を記念して、上郡駅、大原駅、智頭駅の3駅では「縁結びきっぷ」(税込み760円)を限定販売しています。これは恋山形駅と平福駅間の往復切符で、2枚の硬券を並べると天使が向き合い、その間にハートが浮かび上がる仕掛けになっています。
さらに、恋山形駅と新設トイレを水彩画風にデザインした記念の「鉄印」(税込み500円)も販売されており、観光客の記念品として人気を集めそうです。
新しいトイレには多目的トイレ1基が備えられ、ベンチも設置されています。これにより、より快適な観光環境が整い、今後さらなる来訪者の増加が期待されています。



