世界遺産・沖ノ島で金銅装の甲冑発見、国家祭祀の最高レベル裏付け
沖ノ島で金銅装甲冑発見 国家祭祀の最高レベル裏付け

世界遺産・沖ノ島(福岡県宗像市)で出土した古墳時代の複数の金属片が、一そろいの金銅装の甲冑(かっちゅう)であることが明らかになった。宗像大社などが3日、発表した。この甲冑は、世界遺産である大山古墳(伝仁徳天皇陵・堺市)で明治時代に確認され、絵図が残るものと同じ鉄地金銅張で、沖ノ島で最高レベルの国家祭祀が行われていたことを裏付ける貴重な発見となった。

発見の経緯と詳細

宗像大社や福岡県などで構成される「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群保存活用協議会」は、2025年度に宗像大社へ寄せられた沖ノ島祭祀遺跡の出土品を調査。その結果、これまでに見つかっていた5世紀の「衝角付冑(しょうかくつきかぶと)」(国宝)の新たな一部と、古墳時代のよろい「短甲(たんこう)」を構成する金属片計21点を確認した。これらの金属片は長さ5センチ前後、厚さ数ミリで、1500年以上の時を経てさびているものの、権威の象徴である金がところどころに確認できる。

金銅装短甲の希少性

協議会によると、金銅装短甲の実物は極めて珍しい。伝仁徳天皇陵では明治時代に斜面の崩落で前方部に石室が見つかり、その際に出土した金銅装甲冑が埋め戻す前に絵図として残されている。今回の発見は、大王級の副葬品に匹敵する権威の象徴であり、当時の最高権力者が沖ノ島を重要視していたことを示している。

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沖ノ島の歴史的意義

宗像女神が鎮座するとされる沖ノ島は、4世紀後半から約500年間、航海の安全などを願う国家的な祭祀が行われた。これまでに出土した約8万点の祭祀遺物は国宝に指定されており、今回の甲冑発見は、沖ノ島が古代日本の政治・宗教的中心地の一つであったことを改めて証明するものだ。

この発見は、古代日本の祭祀体系や権力構造を理解する上で重要な手がかりとなる。今後、さらなる調査と研究が進められることで、沖ノ島の歴史的価値がより一層明らかになることが期待される。

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