埼玉県横瀬町内に点在する寺社が、それぞれの風景や歴史にちなんだ切り絵の御朱印の頒布に取り組んでいる。町内を含む秩父地域の34寺院が12年に1度、秘仏を一斉公開する「秩父札所午歳総開帳」の影響で人気が高まっているといい、関係者は「自然など地元の魅力を知るきっかけになれば」と願う。
企画の背景と広がり
企画したのは、同町観光協会事務局長の金子るみさん(52)。町内にある秩父札所5~10番など8寺院の住職らと相談してデザインを決め、2022年11月に一斉に頒布を始めた。その後、町内の冬の観光名所「あしがくぼの氷柱」会場近くの冨士浅間神社も加わり、計9寺社が頒布している。御朱印料は千円のものが多い。
切り絵の御朱印は近年、全国各地で人気を集めているが、「『地域周遊』を目的にしたものは珍しいのでは」と金子さん。ここ2年間の月平均の頒布数は計370~390枚ほどだったのが、3月18日に「総開帳」が始まったころから増え、4月は倍以上の千枚超を記録したという。
ターゲットは若い女性
従来、札所巡りに訪れるのは中高年の男性が多かったが、切り絵の御朱印を頒布するようになってから、若い女性も増えてきているという。金子さんは「女性をターゲットにしようと繊細なデザインにこだわった」と話す。
各寺社のデザイン
- 札所8番「西善寺」:樹齢600年のコミネカエデを表現。
- 札所9番「明智寺」:ピンク色のサクラをモチーフに。
- 札所10番「大慈寺」:本堂に施された夫婦龍の彫刻を採用。
また、「午歳総開帳」にちなみ、馬をあしらった特別バージョンを用意している寺社もある。
秩父札所の概要
秩父札所は秩父市、横瀬町、小鹿野町、皆野町にある34寺院を巡る約100キロの巡礼道で、午年の1234年に開創された。今年の総開帳は11月30日まで。
問い合わせは、横瀬町観光協会(電0494(25)0450)へ。



