膵臓がんと肺がんの5年生存率が上昇 全国がん登録データで明らかに
膵臓・肺がん5年生存率上昇 全国がん登録データ (13.02.2026)

膵臓がんと肺がんの治療成果が向上 全国がん登録データで明らかに

厚生労働省は2月13日、2017年と2018年に診断されたがん患者の5年生存率に関する最新データを公表しました。このデータは、全国すべてのがん患者が登録される「全国がん登録」の情報を基に集計されたもので、治療効果の評価や病気の経過予測に重要な指標となります。

主要ながん種の5年生存率の状況

2018年に診断された15歳から99歳の患者を対象とした主ながん種の5年生存率は、大腸がんが68.0%、胃がんが64.4%、肝・肝内胆管がんが34.4%、前立腺がんが92.5%、乳がんが88.4%、子宮頸がんが71.4%などとなっています。これらの数値は、2016年に診断された患者のデータと比較すると、全体としてはおおむね横ばいの傾向を示しています。

特に改善が目立ったがん種

しかし、注目すべきは特定のがん種で生存率の上昇が確認された点です。膵臓がんの5年生存率は2016年の11.8%から13.5%へと上昇し、肺がんも37.7%から39.6%に改善しました。さらに、多発性骨髄腫では47.2%から51.1%へと顕著な向上が見られています。一方で、大きく生存率が低下したがん種はありませんでした。

小児がんの生存率状況

15歳未満の小児がん患者全体の5年生存率は85.0%となっています。がん種別では、白血病などが84.3%、脳腫瘍などの中枢神経系腫瘍が65.2%、神経芽腫などが74.9%でした。小児がんについても2016年分と比較するとおおむね横ばいですが、中枢神経系腫瘍、肝腫瘍、軟部組織腫瘍などでは生存率の上昇が確認されています。

今回のデータは、全国規模で収集された信頼性の高い情報に基づいており、がん治療の進歩を客観的に示す貴重な指標となっています。特に膵臓がんや肺がんといった治療が難しいとされてきたがん種での生存率向上は、医療技術の進展や早期発見・治療体制の改善の成果と考えられます。