任侠電器第20回:仙川係長の突然の訪問と三橋健一への連行指示
ますます変だと思っていると、甘糟に続いて仙川修造が入ってきた。彼は暴力犯係長であり、甘糟の上司にあたる人物だ。
係長がいっしょだから、甘糟は緊張しているのだろうか。しかし、過去にもいっしょに事務所にやってきたことはあるが、こんな様子ではなかった。甘糟の態度にはどこか硬さが感じられ、普段とは明らかに異なる雰囲気が漂っている。
仙川係長の唐突な行動と日村の困惑
いったい、何事だろう。日村はそう思いながら、仙川係長に言った。
「二人おそろいで、いったいどうなさったんです?」
しかし、仙川は日村を無視して甘糟に言った。
「どいつだ?」
青い顔をした甘糟が健一を指さして言った。
「彼です」
仙川は、健一の前に歩みよった。そして、鋭い目つきで言った。
「三橋健一だな?」
三橋がこたえる。
「そうですが……」
「署まで来てもらうぞ」
日村は驚いた。何の前触れもなく、突然の連行指示である。稔、真吉、テツの三人も、唖然とした顔で仙川と健一を見ている。事務所内には緊迫した空気が張り詰めた。
日村の抗議と仙川の無視
「待ってください」
日村は仙川に言った。「いったい、どういうことですか?」
しかし、仙川は、日村には取り合わず、さらに健一に言った。
「さあ、いっしょに来るんだ」
仙川の態度は冷たく、説明を一切拒むような雰囲気だ。甘糟は依然として緊張した様子で、上司の行動を見守っている。三橋健一はどのような反応を示すのか、そしてこの連行の背景には何があるのか、疑問が次々と湧き上がる。
日村をはじめとする周囲の者たちは、この突然の事態に戸惑いを隠せない。仙川係長の行動は、これまでの関係性を一変させる可能性を秘めており、今後の展開が懸念される。



