琴栄峰、初の結びで大関霧島に善戦も逆転優勝へ望み
琴栄峰、初の結びで大関霧島に善戦も逆転優勝へ望み

大相撲夏場所13日目(2026年5月23日)、両国国技館で行われた注目の2敗対決は、大関霧島が琴栄峰を寄り切りで下し、単独首位に立った。琴栄峰は初めて結びの土俵に上がり、大関相手に善戦したが、軍配差し違えの末に敗れた。

琴栄峰、初の結びで大関と対戦

「おおー!」という歓声の中、琴栄峰はいつも通り足を高く上げて四股を踏むと、場内が沸いた。2敗同士の対決で、自身初の結びの大役。多くの懸賞が回る長い間合いにも「順番が変わっただけ」と落ち着き払っていた。

今場所は立ち合いの踏み込みが冴えている。霧島を相手に、速い出足から腕をねじ込み、四つに組んで追い詰めたが、外掛けで体が浮き、土俵際で返された。軍配は琴栄峰に上がったが、その後差し違えとなり、霧島の勝利が確定した。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

八角理事長(元横綱北勝海)は「(琴栄峰が)いったと思ったけど。よく頑張った」と、幕内下位から抜擢された敗者を称えた。

四股改革と山響親方の教え

琴栄峰は、四股にさらに負荷をかける形に変えた。その四股は、優勝24度の元横綱北の湖が後進に伝授したもので、腰を割ったまま足を上げるものだ。北の湖親方の弟子だった山響親方(元幕内巌雄)に、春巡業で指導を受けた。1日に300回繰り返し、「30回で普段の300回分」という負荷の大きさを親方は表現する。

大汗を流す琴栄峰に、山響親方はいつも「次の優勝力士は誰だ?」と尋ねた。そのたびに「自分です」と返して奮い立ったという。兄の琴勝峰や琴桜の優勝をそばで見ただけの現状から脱却したいという強い思いがあったからだ。

兄・琴勝峰も勝ち越し、兄弟で盛り上げる

琴栄峰の兄で新関脇の琴勝峰は、この日ベテラン正代を押し出しで破り、勝ち越しを決めた。自身の取組では慎重に、正代の突き落としを警戒して前に出過ぎず、距離を保って押しに徹した。新三役場所で勝ち越しを果たした。

その後、結びの土俵に上がる琴栄峰に力水をつけた琴勝峰は「いいですね。不思議ですね」と笑顔を見せた。弟は大関相手に善戦し、兄弟で館内を盛り上げる一日となった。

「刺激になる」という弟は2場所連続で勝ち越し、来場所は番付を大きく上げてきそうだが、兄は抜かせるつもりはない。「残り2日、気を引き締めていく」と琴勝峰。2桁勝利に届けば、大関昇進への足がかりを築ける。

逆転優勝への可能性

琴栄峰は敗れたものの、逆転優勝の可能性は残っている。土俵から落ちてできた右ひじの傷をよそに、「うれしかった。あそこで大関と戦えて」と成長を実感しつつ、望みをかける。

残り2日、首位の霧島を1差で追う琴栄峰、若隆景、義ノ富士の3人が優勝争いを繰り広げる。琴栄峰の奮闘が、今後の大相撲界に新たな風を吹き込むことになりそうだ。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ