被爆80年を記念した写真企画展「ヒロシマ1945」が、日本写真協会が優れた写真評論や研究を発表した個人・団体に贈る学芸賞に選ばれ、6月1日に東京都内で表彰式が行われた。この企画展は、朝日新聞社を含む報道機関5社が2025年夏に主催したもので、広島の原爆被害を捉えた写真と映像約160点を展示した。
企画展の概要と受賞の背景
企画展は2025年5月から8月まで東京都写真美術館で開催され、被爆直後の広島の惨状を伝える貴重な記録が多数展示された。受賞者代表として、中国新聞社の金崎由美特別編集委員が「生身の人間の痛みと共にあろうとする報道機関の記者たちの膨大な積み重ねを世に問う機会をいただいた」と謝辞を述べた。また、朝日新聞の西山公隆ゼネラルエディター兼東京本社編集局長ら各社の代表も出席した。
日本写真協会の評価
日本写真協会は受賞理由について、「歴史の淵に追いやられた人々の痕跡を丹念に掘り起こした80年間の蓄積の成果」と高く評価した。この企画展は、被爆者の苦しみを伝える写真を通じて、平和の尊さを改めて問いかける内容となっている。
なお、朝日新聞が企画展に提供した写真の一つに、広島赤十字病院(現広島赤十字・原爆病院)でやけどの手当てを受ける少年の姿がある。取材により、写真に写る医師は被爆当時の同病院産婦人科医長・永田幸一さん、少年は当時16歳の原田成男さんであることが判明した。この写真は1945年8月10日に宮武甫氏が撮影したものである。



