宮崎県延岡市の延岡学園尚学館高等部で、国語教諭の長谷川聡子さん(50)が短歌指導を20年以上続けている。その成果として、生徒たちが全国大会で3位に入賞したり、新春恒例の「歌会始の儀」に入選するなどの実績を挙げている。
短歌指導の理念
長谷川さんは「言葉の選択や配置の仕方は作者にしかできない。生成AIに頼んでも、イメージと一致するものではなく、やはり人間にしかできないと考える」と強調する。さらに、「作者が気付いたことを示せて、読者もそれを読み取ることができるところが短歌の魅力」と語る。
授業の実際
5月上旬、高等部1年の生徒たちの短歌を選び、1首ずつ板書した。この日の題は「眠る」と「指」。寒い日に缶入りのコーンポタージュをもらった情景や、街灯が消えて闇に包まれる様子などがつづられた。長谷川さんが「映画のワンシーンみたい。この3週間で完成度が爆上がりしている」と褒めると、生徒たちは照れ笑いを浮かべていた。
短歌の授業は4月から約1か月間実施し、高等部1、2年生が毎年取り組む。生徒たちは初めは乗り気でなく渋々ながら詠み出すが、長谷川さんは基本的に生徒の作品に手を入れない。生徒たちの感性を生かしたいからだ。「教員である自分の価値判断が強く反映されると、プラスにならない」と考えている。
生徒の成長と成果
長谷川さんは「自分の中の言葉の可能性を見いだしてほしい」と話す。短歌の31文字から生徒が気にとめている世界を読み取れるため、指導を続けている。生徒たちの作品は、言葉の選択や配置の巧みさが光り、人間ならではの表現が評価されている。



