埼玉栄高事故 第三者委報告書 無断乗車「2年前から頻発」と指摘
埼玉栄高事故 無断乗車「2年前から頻発」と報告 (16.02.2026)

埼玉栄高校の死亡事故 第三者委が調査報告書を公表

埼玉県さいたま市西区の埼玉栄高校で2024年11月に発生した車両横転死亡事故について、同校は16日、弁護士らで構成される第三者委員会の調査報告書を公表しました。この事故では、男子生徒4人が乗ったグラウンド整備用車両が横転し、助手席に乗っていた生徒1人が死亡するという痛ましい事態が発生していました。

無断乗車は「約2年前から頻発」と指摘

報告書によると、事故の約2年前から、生徒によるグラウンド整備用車両の無断乗車行為が頻繁に行われていたことが明らかになりました。具体的には「事故までに本件車両とその他グラウンド整備用車両の無断での乗車行為が多数の生徒により繰り返し行われていた」と記されています。

事故の経緯としては、生徒4人が深夜に寮を無断で抜け出し、車内に置いてあった鍵を使用して車両を発進させた後、坂路で横転したとされています。この事故により、助手席に乗っていた生徒が死亡するという悲劇的な結果を招きました。

鍵の管理問題と教職員の認識不足

報告書は特に、鍵の管理に関する問題点を詳細に指摘しています。2022年11月以降、男子サッカー部の顧問やコーチの間で、無施錠の車内に鍵を保管する運用が徐々に定着し、遅くとも2023年3月以降はこの状態が常態化していたとされています。

さらに、生徒らの無断乗車行為について「車両を管理すべき立場にあったサッカー部の指導者、寮舎監その他の教職員は、事故が発生するまで把握していなかったと述べている」と報告。管理体制の不備が浮き彫りになりました。

再発防止策と捜査の状況

第三者委員会は再発防止策として、鍵の管理を徹底すること、車両の使用記録を残すことなどを提言しています。これらの措置により、同様の事故が二度と起こらないよう、管理体制の抜本的な見直しが求められています。

事故を巡っては、埼玉県警が昨年11月、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)容疑で、運転していた18歳の生徒を書類送検しています。また、学校側の車両管理体制についても、業務上過失致死容疑を視野に入れた捜査が進められている状況です。

この報告書の公表により、教育現場における安全管理の重要性が改めて問われることになりました。学校側は今後、提言された対策を確実に実施し、生徒の安全を最優先にした環境整備が急務となっています。