整備新幹線の貸付料増額にJR北海道・九州が慎重姿勢 経営悪化懸念で国に配慮求める
新幹線貸付料増額にJR北海道・九州が慎重 経営悪化懸念 (16.02.2026)

整備新幹線の貸付料増額問題でJR北海道とJR九州が慎重な対応を表明

JR北海道とJR九州は2月16日、国土交通省が設置する有識者委員会において、国に対して支払っている整備新幹線のリース料(貸付料)の引き上げについて、慎重な検討を強く求める意見を表明しました。国側は開業から31年目以降の貸付料増額を視野に入れて検討を進めており、委員会では具体的な料金水準や算定方法について活発な議論が交わされています。

鉄道経営への悪影響を懸念する両社の主張

委員会の会合に出席した両社の社長は、貸付料の算定にあたっては、鉄道事業の持続可能性を損なわない配慮が不可欠であると訴えました。特に、経営努力の成果を無視した形での増額は容認できないとの立場を明確にしています。

会合後の記者取材に対し、JR九州の古宮洋二社長は以下のように述べ、自社の懸念を率直に表明しました。

「私どもの経営努力を取っ払って、収入が増えたというだけで貸付料を上げるのは納得できません。鉄道事業の安定運営を確保するためには、適切な料金設定が何よりも重要です。」

貸付料の算定方式と契約期間に関する背景

整備新幹線の貸付料は、新幹線開業によってJR各社が得られる収益を基礎として国側が算定する仕組みとなっています。現在の契約では、開業から30年間の支払いが定められており、この期間終了後の扱いが焦点となっています。

JR北海道とJR九州は、今後の料金改定が自社の財務状況に与える影響を深刻に捉えており、経営環境の悪化を招かないよう細心の注意を払う必要性を強調しました。両社とも、地域交通の担い手としての責任を果たすためには、健全な経営基盤の維持が不可欠であるとの認識を示しています。

今後の議論の行方と課題

国土交通省の有識者委員会では、貸付料の適正水準や算定方法についてさらに詳細な検討が続けられる見通しです。JR側の懸念をどのように反映させるかが今後の大きな課題となりそうです。

この問題は、単なる料金改定にとどまらず、公共インフラを支える民間事業者の経営安定と国の財政運営のバランスをどう図るかという根本的な問題を投げかけています。関係者間の対話を通じた合意形成が期待されます。