郡山市熱海町の磐越自動車道で、マイクロバスがガードレールに衝突する事故が発生し、バスに乗車していた新潟市の北越高の男子生徒が亡くなった。このバスは部活動の練習試合のため、高校から会場の富岡町へ向かう途中だった。今回の事故を教訓に、事故発生の要因を徹底的に究明するとともに、部活動における移動時の安全確保を急がねばならない。
事故の概要と逮捕
事故は6日午前7時40分ごろ、磐越道上り線の緩やかな右カーブで発生した。男子生徒が死亡したほか、同乗していた生徒や後続のワゴン車の運転手ら計20人が重軽傷を負う大事故となった。県警は、マイクロバスの運転手を自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の疑いで逮捕した。
運転手の資格とバス手配の問題
バスは新潟県五泉市のバス運行会社「蒲原鉄道」が手配したレンタカーで、運転手は同社の営業担当者の「知人の知人」に過ぎず、旅客運送を目的とした車両を運転するのに必要な「第二種免許」を所持していなかった。県警には、バスの運行そのものにどのような問題があったのか、徹底した捜査が求められる。
学校と運行会社の言い分の相違
バス手配の経緯について、高校と運行会社の主張は食い違っている。高校側は、部活動の顧問が運行会社に対し、同社所有のバスと所属ドライバーによる運行を依頼したとの見解を示している。一方、運行会社は、予算を抑えたいという学校側の要望を受け、レンタカー業者のバスと運転手を手配したと主張している。
学校によれば、過去に同じ運行会社に手配を依頼した際、車両がレンタカーであったことを示す請求書が発見されている。生徒の安全を預かる運転者や車両の状況を確認する方法に不備はなかったのか。学校は真摯に責任と向き合う必要がある。
部活動移動の安全再検討を
本県の部活動では、県土が広いためバスなどでの移動が珍しくない。今回の事故を他人事とせず、部活動の移動の安全を再検討する契機とすべきである。
県教委の現状と課題
県教委は、部活動の送迎で教員の私有車を使用する際には許可を得ること、後援会などが所有するバスに乗車する場合には事故時の責任を明記した覚書を交わすなどのルールを設けている。しかし、事業者に手配する際の確認事項などは、県の部活動運営の方針に明記されていないのが現状だ。
県教委は今後、国が昨年10月に通知した貸切バス選定・利用ガイドラインを市町村教委などを通じて学校現場に再配布する方針だが、対応は不十分ではないか。県教委には、実態を把握する調査を実施し、そこから見えてくる課題の解決に向けた対策を講じ、部活動に伴う事故を防ぐことが求められる。



