2026年6月3日午前5時35分、気象庁は和歌山県を流れる古座川に対してレベル5の氾濫特別警報を発表した。これを受け、古座川町は午前5時50分に相瀬地区より下流の16地区、862世帯、1672人を対象に「緊急安全確保」を発令した。
堤防を越える水、広がる浸水被害
町の発表によると、月野瀬、下宇津木、高瀬の3地区で古座川の水が堤防を越えて氾濫し、各地の道路などに浸水が広がった。特に高瀬地区では住宅の床下や車が水につかる被害が確認された。住民の山口直樹さん(50)は「午前3時すぎに家の外を見ると、周囲は水に浸っていて別世界だった。家の床下まで浸水していた」と当時の状況を語った。
山口さんや近隣の住民は、当初は川の水位が堤防を越えることはなく、車を高台に移動させる必要はないと予想していた。しかし、結果的に多くの車が水没し、車内まで浸水する車両が相次いだ。同日朝には、ドアを開けてマットを取り出し車内を乾かしたり、電気系統を確認したりする住民の姿が見られた。
避難所の開設と避難状況
町は一時、町内8か所に避難所を開設し、23世帯28人が避難した。気象庁は引き続き、古座川流域の住民に対して厳重な警戒を呼びかけている。
今回の氾濫特別警報は、大雨による河川の危険性が極めて高まった際に発表されるもので、レベル5は最も深刻な警戒レベルに相当する。古座川町では過去にも同様の被害が発生しており、住民の間では防災意識の向上が求められている。



