風力発電の風車が倒壊した現場が、秋田県男鹿市で確認された。海岸線が延び風力発電の適地とされる同県は、事業者による事故報告の在り方に疑問を投げかけている。
事故発生から2カ月後ようやく説明
男鹿市で起きた風車の倒壊について、市に詳細な説明があったのは発生から約2カ月後だった。立地自治体への報告は法令で規定されておらず、県は国に義務化を求めている。
住民は異音に不安
高さ27メートルの風車が根元から倒れ、現場には立ち入り禁止のロープが張られている。男鹿市野石の住宅が点在する地域に住む女性(61)によると、2月末ごろから金属がこすれるような異常音が聞こえ始めたという。「まさか倒れるとは。羽根や部品が飛んできたら大変だった」と語る。
別の住民によると、3月7日夕方に「ドスン」という音と少しの揺れがあった。この日倒壊したとみられるが、市が把握したのは市民から連絡を受けた4月下旬だった。
事業者の対応に疑問
この風車は出力19.5キロワットで、同県大仙市の「ヤマサ興産」が設置した。男鹿市に指摘されて簡単な報告をした後、5月7日に改めて事故の経緯を説明し、謝罪した。事業者は想定を超える強風が一因との見方を示すが、今後詳しく調査するとしている。
秋田県は、今回のケースを踏まえ、国に対して風車事故の自治体への報告を義務付けるよう求めている。



