神奈川県警は1日、高速道路のETCシステムを悪用し、大型トレーラーの通行料金を不正に免れたとして、電子計算機使用詐欺の疑いで運送業の森田真幸容疑者(54歳、横須賀市)を逮捕した。容疑者は東名高速道路で、大型トレーラーの荷台を切り離し、一般道を経由して再び高速に進入する手口で、本来より低い料金で走行したとみられる。
ETCの仕組みを悪用した手口
高速道路のETCは、車両のタイヤの数に基づいて料金を区分している。大型トレーラーはタイヤ数が多いため「特大車」に分類され、高額な料金が設定されている。一方、荷台を切り離したトラクター部分のみでは「中型車」として扱われる。
県警の調べによると、森田容疑者は東名高速道路に進入後、サービスエリアなどで荷台を切り離し、特大車として精算して一般道に一度退出。その後、中型車として再び高速に進入し、内部で荷台を再連結した上で走行を続け、本来より低い料金で長距離を移動していた疑いがある。
逮捕の経緯と容疑
逮捕容疑は、2025年12月、東名高速道路の厚木インターチェンジから横浜町田インターチェンジ間で、同様の手口により通行料金約1万円を免れたとされる。県警は、組織的な犯行の可能性も視野に、他の運転手や運送会社との関与を調べている。
森田容疑者は容疑を否認しているという。県警は、ETCシステムの脆弱性を突いた手口として、国土交通省にも注意喚起を行う方針。
背景と影響
高速道路のETCは利便性が高い一方、今回のような不正利用が後を絶たない。特に大型車両を対象とした料金区分の悪用は、2010年代から報告されており、国土交通省は対策として、ゲート通過時の車両画像解析や、ランダムな実車確認を強化している。今回の事件を受け、さらなるシステム改善が求められる。



