自公議員への投票依頼で公選法違反 青森・藤崎町長が辞職表明
昨年夏の参議院選挙において、町職員らに特定候補への投票を依頼したとして、公職選挙法違反の罪で略式起訴された青森県藤崎町の平田博幸町長(68歳)が、辞職する意向を正式に表明しました。平田町長は17日に同町内で会見を開き、深く頭を下げて謝罪するとともに、道義的責任を強く感じていると述べました。
略式命令で罰金50万円 公民権停止5年間に
平田町長によりますと、16日に罰金50万円の略式命令が下され、同時に5年間の公民権停止処分が科せられました。罰金は同日中に納付済みであることを明かしています。町長は24日付で辞職願を町議会の奈良完治議長に提出し、24日に開催される臨時町議会において正式決定される見通しです。職務代理者には三上孝之副町長が就任します。
辞職の決断に至った経緯について、平田町長は「直ちに町長職を投げ出して辞意を示したかったのが本心でした。しかし、審判を受けて町長に就任した以上、途中で職務を放棄するのは無責任であると考え、これまで続けて参りました」と説明しました。任期途中での辞職に関しては、「町議会議員、職員、そして全ての町民の皆様に深くお詫び申し上げるほかありません」と重ねて陳謝しました。
投票呼びかけメールは「800人近くに送信」
起訴状などの資料によれば、平田町長は昨年6月11日から7月19日にかけて、藤崎町職員及び県内の有権者ら合計66人に対し、参院選の青森選挙区並びに比例区において、自民党及び公明党の候補者への投票を促す電子メールなどを送付したとされています。町長自身は「約800人近くにメールを送った」と認めた上で、「公職にある者として、まず公職選挙法を確認しなかったことが最大の過ちです。猛省しております」と語りました。
投票依頼を行った理由としては、これまでに省庁への陳情の際に自民党や公明党の国会議員が案内役を務めてくれたことから、「当時の自公政権に少しでも安定してほしいという、藁にもすがる思いでした」と説明しています。
4期目の町長が辞職 後継は若いリーダーに期待
平田町長は2011年に初当選を果たし、現在は4期目を務めていました。辞職後は、50日以内に町長選挙が実施される予定です。町長は「私が去った後には、若いリーダーが選出され、新たな船出ができるよう見守りたい」と述べ、後継への期待を込めました。
藤崎町は、青森県が全国一の生産量を誇るリンゴの中でも、主力品種である「ふじ」の発祥地として広く知られています。この事件は、地方自治体の首長が公職選挙法を遵守することの重要性を改めて浮き彫りにする事例となりました。