伊東市前市長の学歴詐称疑惑、「卒業証書」文書の提出を拒否
静岡県伊東市の田久保真紀前市長(56歳)が、最終学歴を「東洋大卒」と偽ったとされる学歴詐称問題で、刑事告発を受けている中、県警察からの「卒業証書」とされる文書の任意提出を拒否したことが、捜査関係者への取材により明らかになりました。この動きは、公職選挙法違反の疑いをめぐる捜査の進展に影響を与える可能性が指摘されています。
県警の事情聴取と前市長側の対応
捜査関係者によると、静岡県警察は1月29日に田久保前市長に対して初めて任意での事情聴取を実施しました。その際、県警は「卒業証書」とされる文書の任意提出を正式に要求しましたが、田久保氏側は当初、回答を留保していました。その後、2月13日までに、前市長側は県警に対して文書による回答を行ったとされています。しかし、具体的な内容や提出の有無については、依然として不明な点が多く、捜査関係者は慎重な姿勢を崩していません。
この文書提出の拒否は、学歴詐称疑惑の核心に関わる証拠の開示を回避する動きと見られ、今後の捜査の行方に注目が集まっています。県警は、任意提出が拒否された場合、さらなる法的措置を検討する可能性も示唆しており、事態は緊迫した様相を呈しています。
学歴詐称問題の経緯と失職への道のり
田久保真紀前市長は、昨年5月に行われた伊東市長選挙で初当選を果たしました。しかし、選挙後まもなく、最終学歴が「東洋大卒」と公表されていた点について、虚偽の可能性が指摘され始めました。これに対し、田久保氏は「卒業ではなく除籍だった」と説明し、学歴の正確性に疑問が投げかけられる事態となりました。
この問題は市議会でも大きく取り上げられ、田久保前市長は2度にわたる不信任決議を受けることになりました。その結果、昨年中に失職に至り、市長としての任期を短く終えることとなりました。学歴詐称疑惑は、公職選挙法違反の疑いとして刑事告発に発展し、現在は静岡県警察が本格的な捜査を進めている状況です。
市民からは、公職者の信頼性や透明性に対する懸念の声が上がっており、この問題が地域政治に与える影響は小さくありません。捜査の進展次第では、さらなる法的責任が問われる可能性もあり、関係者の動向が注視されています。
今回の「卒業証書」文書提出拒否は、こうした背景の中で発生した出来事であり、今後の捜査方針や証拠収集の方法が焦点となります。県警は、任意協力を得られない場合、強制捜査に踏み切る選択肢も視野に入れているとみられ、事態の推移が気になるところです。