「やせ薬」マンジャロの無許可販売で書類送検
糖尿病治療薬を無許可で販売したとして、大阪府警は2日、大阪府と奈良県に住む22~35歳の男女3人を、医薬品医療機器法違反の疑いで書類送検し、発表した。この治療薬は米製薬大手イーライリリーが開発した「マンジャロ」で、SNS上で「やせ薬」として拡散されているものだ。
捜査関係者によると、マンジャロなどの糖尿病治療薬は、食欲を抑える効果から体重減少が期待され、美容診療を扱う一部の医療機関で処方されることがある。しかし、本来の治療目的以外での使用や転売は法律違反となる。今回の立件は大阪府警では初めてで、全国的にも珍しいケースだという。
3人の容疑内容と供述
大阪府警生活環境課によると、書類送検された3人のうち、大阪府内の会社員の女(35)は、2025年12月、糖尿病治療薬が入った注射器計2本を、国の許可を受けないで2人に販売した疑いがある。残る2人は、今年2月、販売目的でこの薬を自宅に貯蔵した疑いだ。会社員の女は、自身の糖尿病治療のために医師から処方された薬を転売していたという。3人はいずれも「許可がないのにSNSなどで販売していたことに間違いない」などと供述し、容疑を認めている。
SNSでの警告と現状
東京都薬務課はX(旧Twitter)の公式アカウントで、マンジャロなどの転売目的と思われる投稿に対し、「医薬品医療機器等法に違反します」と警告するリプライ(返信)を続けている。同課によると、アカウントを開始した2019年当時は睡眠導入剤や向精神薬に関する投稿がほとんどだったが、2025年ごろからはマンジャロなどの糖尿病治療薬への警告が増加しているという。
マンジャロは2型糖尿病の治療薬として承認されているが、その体重減少効果から「やせ薬」としてSNSで広く紹介され、美容目的での需要が高まっている。しかし、医師の処方箋なしでの販売や転売は法律違反であり、行政は注意を呼びかけている。



