闘犬種ピットブルが突然襲い大けが、飼い主の責任は?福岡の女性が提訴
闘犬種ピットブル襲撃で大けが、飼い主の責任問う訴訟

散歩中に闘犬種のアメリカンピットブルテリア(ピットブル)にかみつかれて大けがを負ったとして、福岡市の女性がピットブルの飼い主に対し、約183万円の損害賠償を求めて提訴した。29日に福岡地裁で第1回口頭弁論があり、被告側は事実関係は争わず、賠償額については争うとした。

何があったか

訴状によると、原告の女性が2025年2月21日、飼っていた中型犬「ドゥードゥル」を連れて自宅付近の歩道を散歩中に、2匹のピットブルが目の前に現れた。2匹ともリードはつけておらず、女性の犬に突然襲いかかってきた。犬は引き倒されて右後ろ脚や背中をかまれ、止めに入った女性も両腕をかまれた。通行人がピットブルを追い払ったが、女性は左手薬指を骨折するなどの大けがを負い、犬は右後ろ脚を8針縫ったとしている。

ピットブルの飼い主は原告に対し、2匹は飼育スペースの扉を閉めるための横木を尻尾で上げ、扉を開けて外へ飛び出したと説明したという。原告側は、被告が飼うピットブルは以前にも複数回にわたり、他人の飼い犬にかみついてけがを負わせていたと指摘する。こういった経緯も踏まえ、被告には飼育場所の扉を厳重に施錠したり、人をかむのを防ぐ口輪をはめたりするなどの対策を実行すべき義務があったのに、これを怠ったと主張している。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

ピットブルはどんな犬?

アメリカンピットブルテリアとは、どんな犬なのか。犬の生態に詳しい遠藤警察犬家庭犬訓練所(千葉県)の遠藤暁彦所長によると、もともと闘犬という犬種のため、かむ力が強く、興奮時には簡単に制御できなくなる可能性も高い。大型のものは大人を容易に引き倒す力を持ち、攻撃的な行動を示すことがある。また、ピットブルは他の犬や人に対して攻撃的になるリスクが高く、適切なしつけと管理が不可欠である。

飼う際の注意点

ピットブルを飼育する際には、以下の点に注意する必要がある。

  • 厳重な管理:飼育スペースの扉は確実に施錠し、犬が自力で開けられないようにする。
  • 口輪の使用:散歩時や人と接触する可能性がある場面では、口輪を着用させる。
  • しつけと社会化:子犬の頃から適切なしつけを行い、他の犬や人との社交性を身につけさせる。
  • リードの徹底:外では常にリードを付け、飼い主が確実にコントロールできる状態を保つ。

これらの対策を怠ると、今回のような事故につながる可能性が高まる。

事故が起きたら…飼い主の責任は

犬による事故が発生した場合、飼い主は民法上の責任を問われる。日本の法律では、動物の占有者はその動物が他人に加えた損害を賠償する責任を負う(民法718条)。ただし、動物の種類や性質に応じた注意を怠らなかった場合や、被害者に過失があった場合は責任が軽減される可能性がある。ピットブルのような危険な犬種の場合、飼い主にはより高い注意義務が課せられると考えられる。今回の訴訟では、被告が過去にも同様の事故を起こしていたことが指摘されており、注意義務違反が認められるかが焦点となる。賠償額については、原告のけがの程度や治療費、慰謝料などが考慮される。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ