ピアニスト装うロマンス詐欺で1億円被害、50代女性が貯金や遺産使い果たす
ピアニスト装うロマンス詐欺で1億円被害

インスタグラムでファンだった海外の有名ピアニストから突然のダイレクトメッセージ。そこから始まったやり取りが、最終的に1億円を超える詐欺被害に発展した。神奈川県警は4日、相模原市の50代の公務員の女性が、ピアニストを装った人物に計約1億816万円をだまし取られたロマンス詐欺事件を発表した。

きっかけはSNS上のDM

相模原北署によると、女性は2024年1月、スマートフォンで海外の有名ピアニストのインスタグラムを閲覧中、ピアニスト本人を名乗るアカウントからダイレクトメッセージを受信した。メッセージは日本語で書かれており、「私の良いファンでいてくれてありがとう。好きだよ」といった内容だった。女性はその後、LINEで連絡先を交換し、頻繁にやり取りをするようになった。

「日本で一緒に暮らしたい」と甘い言葉

やり取りが続く中で、相手は「日本に行ったら一緒に暮らしたい」などと伝え、女性の信頼を深めた。そして、「海外で荷物を預かってもらっていた場所が閉鎖されたので、日本で活動するために荷物を預かってほしい」と依頼。女性が承諾すると、今度は配送業者や税関職員を名乗る者からメールが届き、「配送料」や「関税」などの名目で振り込みを求められた。

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女性は2024年1月から2025年2月までの間、44回にわたり計約8054万円を指定された口座に振り込んだ。その後、金策が尽きて「ピアニスト」に相談したところ、「私名義の口座があるから、そこから支払う。女性名義に変更してほしい」と指示された。指示通りに手続きを進めると、今度は海外の銀行職員をかたる連絡があり、口座開設に伴う税金や「振り込みが遅れた罰金」などの名目で18回、計約2762万円を振り込まされた。

貯金や遺産、借金まで

女性は自身の貯金に加え、親族から相続した遺産も使い果たし、最終的には借金までして支払いを続けた。しかし、それ以上に資金を捻出できなくなり、警察に相談して事件が発覚した。県警は、SNSで著名人をかたる手口のロマンス詐欺が増加しているとして、注意を呼びかけている。

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