天皇、皇后両陛下は29日、国賓として来日したフィリピンのマルコス大統領夫妻を皇居・御所に招き、別れのあいさつを交わされた。これまで国賓の宿舎に両陛下が出向くのが慣例だったが、今回は初めて両陛下の住まいである御所に招かれ、より親密な雰囲気の中で会話が行われた。
大統領の感謝と陛下の思い
宮内庁によると、マルコス大統領は「3日間という短い時間だったことが信じられないくらい素晴らしい滞在だった」と感謝の意を述べた。これに対し、天皇陛下は「フィリピンとの間では、かつて戦争の時期に多くの方が亡くなられたことは残念に思っています」と述べ、その上で「現在両国が素晴らしい関係を築いていることをうれしく思います」と伝えたという。
和やかなもてなし
両陛下は大統領夫妻を日本茶と和菓子でもてなし、27日の宮中晩餐会で披露された雅楽の楽器を用意し、改めて紹介するなど、和やかな時間を過ごされた。
今回の別れのあいさつは、両陛下の「より親密なお話ができるのでは」という考えから、御所への招待が実現した。これまでは国賓の宿舎に両陛下が出向く形式が一般的だったが、今回の新しい試みは、両国の友好関係の深まりを象徴するものとなった。



