首長の産休、なぜ後回し? 川田市長の表明で浮かぶ課題
首長の産休、なぜ後回し? 川田市長表明で浮かぶ課題

京都府八幡市の川田翔子市長(35)は26日、産休を取得することを正式に表明した。現職の女性首長では全国初とみられる。

首長や議員に産休の権利なし

一般の労働者とは異なり、選挙で選ばれた議員や首長には、労働基準法で定められた産前6週・産後8週の産休の権利が保障されていない。議員の出産例が増え、対応が進みつつある一方で、首長の産休は後回しにされてきた。

国会議員の産休、ようやく議論に

国会議員で初めて在職中に出産したのは、1950年の園田天光光衆院議員(当時)。生前、重要法案の採決があったため産後8日目で国会に出たと語っている。それから半世紀後の2000年、橋本聖子参院議員が出産し、ようやく国会議員の産休が議論の俎上に載った。参議院規則の欠席理由に「出産」が明記され、産休規定が整備された。衆議院でも翌01年、水島広子氏の出産を受けて同様の対応が取られた。

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地方議会でも産休規定、しかし首長は…

地方議会では、2度の出産経験がある有村治子・女性活躍相(当時)の働きかけもあり、2015年に全国の都道府県議会で産休規定が整備された。地方議会のモデル規則にも反映され、21年には労基法と同じ産休期間が明記された。

一方で、大臣や首長といった組織トップの動きは乏しい。ニュージーランドではアーダーン首相が在任中に出産し、産休を取得した例があるが、日本では首長の産休制度は未整備のままだ。

なぜ首長の産休は後回しにされるのか

首長は行政のトップとして24時間体制の仕事が求められるという認識が根強く、産休を取得しづらい環境がある。また、首長の職務を代行する仕組みが不十分で、長期休暇を取ることが難しいという実態も指摘されている。

川田市長の産休表明は、首長の働き方改革やジェンダー平等の観点から、社会が成熟できるかどうかの試金石となると専門家は指摘する。今後の制度整備が期待される。

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