給付付き税額控除「給付だけ」制度への転換を議論 有識者会議で事務負担軽減の意見が相次ぐ
2026年4月21日、社会保障国民会議の有識者会議が東京都内で開催され、給付付き税額控除に関する活発な議論が行われた。この制度は、支払う税金を減らす「控除」と現金を支給する「給付」を組み合わせて対象者を支援する仕組みとして設計されている。
事務負担軽減を重視した制度設計の提案
しかし、この日の会議では、事務負担の軽減を強く意識した意見が多数表明された。具体的には、現行の複雑な制度を簡素化し、「給付だけ」の単純な制度に転換すべきだという提案が相次いだという。専門家らは、行政側の手続き負担だけでなく、国民側の申請手続きの煩雑さも解消する必要性を強調した。
日本は他の先進国と比較して、中低所得層における税や社会保険料の負担が特に重いという特徴がある。この状況を改善するため、学者やエコノミストらで構成される有識者会議は、中低所得層を効果的に支援する新制度として給付付き税額控除の具体化を検討している。
制度の目的と実務的な課題
給付付き税額控除は、経済的に厳しい状況にある世帯への支援を目的としている。しかし、現行案では税務署と福祉行政の連携が必要となり、事務処理の複雑さが懸念材料として指摘されている。会議では、こうした実務的な課題を解決するために、給付のみに特化したシンプルな制度設計が提案された。
この提案は、迅速かつ確実な支援を実現する観点からも注目されている。特に、緊急を要する低所得世帯への支援において、煩雑な手続きが障壁となる可能性があるため、簡便な給付制度への移行が求められている。
有識者会議では、今後の制度設計において、効率性と公平性の両立が重要な課題として認識された。給付だけの制度にすることで、対象者の裾野を広げつつ、行政コストを削減できる可能性が議論されている。



