長野県は22日、里地でのクマの目撃件数が平常年の1.5倍以上に増加したことを受け、松本地域に「ツキノワグマ出没注意報」を発出した。県内では本年度初めてで、期間は6月5日までとしている。
注意報の対象地域と背景
注意報の対象は8市村。県によると、目撃件数は松本市4件、塩尻市4件、安曇野市7件などで、平常年の7件の2.4倍に達している。県森林づくり推進課は、クマが食べ物を求めて集落付近に近づく時期とし、朝夕の行動を避け、クマ鈴を携帯するなど、遭遇防止を呼びかけている。
同日、松本市でクマ捕獲
注意報発出の同日、松本市でクマの目撃が相次ぎ、最終的に捕獲された。22日午前7時30分ごろ、松本市寿北8の住民から「田んぼにクマがいる」と110番通報。その後も付近で目撃情報が続き、午前9時15分ごろ、市職員や松本署員らが同市平田東1の南部公園で木の上にいるクマを発見。午前10時20分ごろ、麻酔銃で捕獲した。けが人はなかった。
市によると、クマは体長1.2メートルの雄の成獣で、20、21日に中山、並柳の各地区で目撃された個体と同一とみられる。
住宅地に現れたクマに住民は安堵
現場はJR南松本駅から南に約500メートルの住宅地。近くに住むパート従業員の女性(67)は早朝、南部公園内を散歩しており、「こんな市街地にもクマが来るのか。おっかない。捕まってよかった」と安堵の表情を見せた。
同公園の管理人を務める深沢学さん(72)は、遊具周辺をうろつくクマを目撃。「いつもはたくさんの子どもが遊んでいる。雨が降った後だったので、今日はたまたま誰もいなくて本当によかった」と胸をなで下ろした。



