太平洋戦争中に海外などで亡くなり、身元が判明しなかった戦没者を慰霊する厚生労働省主催の拝礼式が25日、東京都千代田区の千鳥ケ淵戦没者墓苑で営まれた。今年は新たに遺骨193柱が納められ、これまでに納骨された遺骨と合わせて37万1167柱となった。
新たに納骨された193柱の由来
今回納骨された193柱は、小笠原諸島の硫黄島や旧ソ連地域などから政府の遺骨収集団が収集したものの、身元が特定できず、遺族に引き渡せなかったものである。厚生労働省は今後も遺骨収集を継続し、1柱でも多くの遺骨を故郷に戻すよう努める方針だ。
式典の模様
式典には秋篠宮家の次女佳子さまが2023年以来となる出席を果たしたほか、高市早苗首相や遺族代表らが参列した。上野賢一郎厚生労働大臣は式辞で、「いまだに多くの戦没者が各地に眠っていることを忘れず、1柱でも多く故郷にお戻しできるよう全力を尽くす。戦争の惨禍を二度と繰り返さぬよう、世代を超えて記憶を語り継ぐ」と述べ、戦没者の慰霊と平和への誓いを新たにした。
佳子さまは墓苑に設けられた拝礼所で玉串を捧げ、静かに拝礼された。式典は厳粛な雰囲気の中で進行し、参列者一同が戦没者の冥福を祈った。
千鳥ケ淵戦没者墓苑の意義
千鳥ケ淵戦没者墓苑は、海外で戦死した身元不明の戦没者を慰霊するために1959年に建立された。以来、毎年この時期に拝礼式が行われ、遺骨が納められている。墓苑は東京都千代田区の皇居近くに位置し、戦没者を追悼する重要な施設として知られる。
今回の式典には、遺族代表や関係者約200人が参列し、献花や黙祷が行われた。政府は今後も遺骨収集を進めるとともに、戦没者の遺族に対する支援を継続する方針を示している。



