外国人マンション取得規制は見送り、重要土地は国籍問わず規制強化へ
外国人マンション取得規制見送り、重要土地は国籍問わず強化

政府は秋の臨時国会に重要土地等調査・規制法の改正案を提出し、自衛隊基地周辺など安全保障上重要な土地の取得について、国籍を問わず規制を強化する方向で調整に入った。価格高騰を受けた外国人によるマンションの取得規制は当面見送る。外国人に絞った購入制限は現時点で困難だと判断した。複数の政府・与党関係者が明らかにした。

重要土地等調査・規制法の現状と改正案

重要土地等調査・規制法は現在、安全保障上重要な施設周辺(おおむね1キロメートル以内)について、自衛隊の司令部機能など特に重要な施設周辺の土地取得に事前の届け出を義務付けており、その他は政府が不当な使用がないか調査を行うことができると定めている。

政府は今回の法改正で、届け出制から踏み込んだ「許可制」の導入や、調査を行える範囲を拡大するなどの対応を検討する。外国人の取引だけを規制しても、依頼を受けた日本人が代理人となるなど「抜け穴」が生まれ、実効性が保てないとして、規制対象の国籍は問わない方針だ。

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自民党内の動き

自民党外国人政策本部の土地法制を巡る報告案でも、安保上の重要土地の規制強化を求めており、政府は与党と連携して具体化を急ぐ構えだ。

外国人を巡る土地法制に関する当面の政府方針

政府は3月に外国人の土地などの取得規制を検討する有識者会議を設置し、安保上の重要な土地やマンション売買に関する規制のあり方などを検討してきた。

日本は世界貿易機関(WTO)加盟国が結ぶサービス貿易に関する一般協定(GATS)で、加盟時に外国人の土地取得を規制する留保条項を盛り込んでいない。マンション売買を巡り、政府内では経済活動や財産権の制約につながる一般不動産の取得規制に慎重論が強く、「内外無差別」の観点からも国籍を限定した規制は難しいとの判断に傾いた。

与党内には「外国人による投機目的の購入が都市部のマンション価格高騰を生んでいる」との声もあったが、国土交通省の調査では、昨年1~6月に売買された東京都内の新築マンション取得者のうち外国居住者は3.0%にとどまった。

与党にはマンション価格の抑制策を求める声が根強いことから、政府は外国人取得の実態解明を進めつつ、有効な対策を検討する。

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